HSIN-HUI LIN林欣慧2024-03-142024-03-142023https://scholars.lib.ntu.edu.tw/handle/123456789/640861『源氏物語』の諸本の中でも鎌倉時代という書写時期の古さ、および『源氏釈』所引本文と同じ語句を有することから、陽明文庫本は古態を保存した貴重な写本として認識されてきた。そのため、当写本について研究し、その位置づけと特質を究明することに価値があり、『源氏物語』の伝承経過を把握することに役立つと考えられる。陽明文庫本の書写姿勢の一致性を検証するにあたり夕顔巻を対象とした。桐壷巻.帚木巻に関する先行研究の考察から陽明文庫本にはその巻のヒロインに当たる女性の待遇表現を上げる現象が見られることが分かった。夕顔巻の青表紙本系と河内本系と異なる表現をできるかぎり網羅したところ、上述の二巻と同じ傾向が確認できた。のみならず、夕顔巻に対する考察によって新たな課題も手に入れた。まず、夕顔への敬意程度を上げる箇所が見られる一方、客観的に事実を述べる姿勢から夕顔の印象を損ねる表現も見られ、女君であろうと全面的に美化されるとは限らない。また、帚木巻では空蝉の待遇向上が確認できたにも関わらず夕顔巻ではそれが見られないことから書写姿勢に一致性が認められるとはいえ、人物の巻ごとの位置づけによって変動する可能性があることも分かった。更に、六条御息所に比較的に寛容とも言える異同があることから陽明文庫本の書写者の姿勢の根拠を突き止めていく必要があることを指摘した。 由於書寫時代可追溯至鎌倉時代,其文本內又包含與古註釋《源氏釋》相同的字句,《源氏物語》的陽明文庫本一直被學界視為留存了此作品古老形態的重要寫本。故而研究此寫本,釐清其於諸多寫本中之定位以及此寫本本身的特色,應具備學術價值,亦有助於掌握《源氏物語》這部作品的傳承脈絡。本論文以夕顏卷為考察對象,探討陽明文庫本的書寫者解讀此作品時之思考與呈現方式。在此寫本的先行研究中,有學者指出其特徵之一為,女性角色與天皇相戀時,其待遇表現有所提升。經調查夕顏卷內所有與青表紙本及河內本相異之處後,可確認該卷內與源氏相戀的女性角色之相關描寫中,亦存在同樣情形。不僅如此,透過對夕顏卷的調查,筆者亦發掘了新的課題。首先,雖可見到相當於本卷女主角的夕顏待遇表現提升之處,但亦可見到不利於夕顏形象的字句,其因在於書寫者整體仍採客觀敘事。此外,在帚木卷中可見到提升女性角色空蟬敬語等級的異文,夕顏卷中卻無,可知陽明文庫本在書寫上雖有一致方針,但可能會視人物在該卷的定位而變動。最後,與具爭議的人物六條御息所相關的異文多為顧慮其立場的友好內容。這是書寫者本身獨特的詮釋,還是當時對此人物亦有此種態度、看法,有必要持續調查,以釐清陽明文庫本的生成背景。陽明文庫本『源氏物語』の書写方針と異同の成因-夕顔巻における女性人物の待遇表現を中心に-journal article10.6183/ntujp.202312_(46).0003